「彼はあっけらかんとした様子で━━」
こんな表現を見て
「あっけらかん」ってどんな意味?
と疑問に感じていませんか?
どもども。Dです。
あっけらかんとした人とかって、見聞きはしたことはあっても、いまいちどんな様子かイメージがわきませんよね。また人によっては「あっけらかん」を「あっけからん」と思っているケースも。
もしあなたが
あっけらかんとした人だね
と言われて気にしているのであれば、この記事を読むことで、相手にどんな性格に見られているのかを正しく理解できます。
この記事では「あっけらかん」の意味や具体的な様子から、言葉の使い方を紹介します。
日常生活はもちろん、小説や創作にも役立つ知識なので、ぜひご参考ください。
正しくはあっけらかん
「あっけらかん」と「あっけからん」は、とても間違われやすい言葉ですが、正しいのは「あっけらかん」です。もし周囲に「あっけからん」を使っている人がいれば、間違いであることを指摘してあげましょう。
あっけらかんの意味
goo辞書によれば「あっけらかん」または「あけらかん」という言葉には、下記の意味があります。
[副]《「あけらかん」の音変化》
1 驚いたりあきれたりして、ぼんやりしているさま。「あっけらかんと眺めていた」
2 何もなかったように平気でいるさま。何事もあまり気にせず、けろっとしているさま。「注意されてもあっけらかんとしている」
引用元:goo辞書
1と2で意味合いは異なりますが、簡単に言うと下記のような状態です。
2:物事に対してすっとぼけて何事もないようにしている様子
一般的には2の意味合いで用いられることが多いと思います。
あっけらかんの語源
元々あっけらかんの「あっけ」は「あけ(開け)」の意味であり、中世時代には「口が開く」の副詞として「あんけ」という言葉がありました。
その「あんけ」に対して状態を指す「ら」が追加されて「あんけら」に。続いて接尾語として「かん」が加わって「あけらかん」になったそうな。
ちなみにあっけらかんは、元々大阪弁なんだそうです。
方言だから、こんな語呂の悪い言葉なんですね。
言葉を漢字に当てはめると「呆気らかん」となります。
あっけらかんの使い方
あっけらかんは基本的に
「呆気にとられてぽかんとしてる様子」
「何事もなくすっとぼけて気にもとめていない様子」
上記どちらかの様子を表現する際に用いる言葉です。
~怒鳴られてもあっけからんとした様子で
などなど。
正直なところ、日常生活における使い勝手は悪い言葉です。
同じ意味合いの言葉を用いるなら
などのほうがなじみ深い印象を与えます。
とはいえ好みや用いる媒体にもよるので、状況に応じて使い分けるといいでしょう。
あっけらかんな人とは
あっけらかんな人は端的にいえば「細かいことは気にしない人」です。
自分のミスで叱られたとしても、どこ吹く風で知らんぷり。
普段と何も変わらない平然とした様子で過ごしています。
悪くいえば軽率だったり図々しい性格。
「あっけらかんとした人」と言われた場合、それは褒められているのかどうか。
あっけらかんは決して褒め言葉ではないですが、特別バカにする言葉でもありません。
ひとつの個性として、そういう印象を持たれたというだけです。
本当にあっけらかんとした人なら、そもそもこんなことも気にしないんですけどね。
まとめ
「あっけらかん」は「開け」が原義の言葉。
それが時代や地域の方言として変化し、現在の形になったということです。
エリアによって「あっけらかん」の意味が通じないのも、無理はないというわけですね。