会話が苦手な人から見ると、よく喋る人に「コミュニケーションが上手いなぁ」と感じるケースは少なくありません。
しかし、実際は自分の言いたいことを言っているだけの人は、喋れていてもコミュニケーションが上手いとは言えないのです。
コミュニケーションとは、他者と自分の意思疎通がお互いに滞りなく行われている状態を指します。
つまり、言葉を介したものだけに限らないのです。
表情・視線・身振り・手振りなど、これらすべてがコミュニケーションを図るための方法になります。
その他、相手の話を「聴く」だけでも1つの意思疎通が成り立つのです。
コミュニケーション能力を上達させるためには、大きく分けて「意識」と「技術」の側面を磨かなくてはなりません。
今回の記事では、それぞれの分野において重要となる具体的な方法や考え方について解説していきましょう。
因みに今回の内容は、仕事・合コン・友人関係など、あらゆる場面で大切になるコミュニケーションの基本です。
■会話は聴く・共感するが基本中の基本
相手と円滑なコミュニケーションを図りたいなら、まずは傾聴力を身につけることが大切です。
例えば営業マンと聞くと、一般的にトークのプロみたいに思われますが、実際話し続けるだけの営業マンは2流だと、Dは勝手に考えております。
だって興味がない状態で商品やサービスの説明されたって、正直鬱陶しいでしょう。
合コンとかで聞いてもないのに、男性がいきなり自己紹介を延々と話し続けたら、きっと女性陣は全員トイレに立ってしまうと思います。
そして戻ってくると同時に、その男性は枠から弾かれるのです。
基本的に人は聴くよりも話す方が気分もよくなりますし、自分の話を聴いて欲しいと思っています。
だから、会話を通してその人と仲良くなりたいのであれば、まずは「聴くスタンス」を意識してみるようにしましょう。
■相手の言葉に対して自分の意見を持つ
上の方法を見て「よっしゃ、じゃあ相手の話をひたすら聞くぜ! そして素敵な彼女をゲットするぞ!うはうは」と意気込んでいる人。
そのままいくと、多分撃沈するんでちょっと待ってくれませんか。
ただ相手の話を聞いてればいいってわけじゃないんです。
ここでは、あくまでも会話をする上での「意識」に重点を当てた解説をしています。
「聴くスタンス」というのは、その第1段階です。
次に大切なこととして、相手の話に対して自分の言葉や、考えを持って意見を返すということです。
聞くだけで好意を向けてもらえるとか、そんな甘い幻想は捨ててください。
相手が話しているのが惚気とか愚痴とかなら、適当に相槌を打つ程度でいいですが、通常の会話であればそうもいきません。
相手の話を腹の中に落とし込んだ上で、自分はこう思うという意見を返すようにしましょう。
こうすることで、相手は自分の話をちゃんと聴いてもらえていると認識できるのです。
分からないような内容なら、正直に「わからない」と答えるのも間違いではありません。
ただし、パスは3回まで。
仏の顔も、3度まで。
■否定はせず、別視点の意識
自分の意見や考えを否定されて喜ぶのは、ドMだけです。
相手の話をしっかりと聴き、自分の意見を伝えることが重要だと言いましたが、否定はダメ。絶対。
相手の意見を尊重しつつ「こんな見方もあるよ?」とさりげなく伝えてあげるのが優しさです。
基本的に人は自分の話を受け入れてくれないと感じる相手に対して、警戒心や敵意を強く持ちます。
好印象を与えつつ信頼を得るためには、まず相手に『私はアナタの考えを理解し受け入れます』と感じさせるが大切になるんです。
女性の話は解決策じゃなくて共感を求めているだけ!と言われる理由も、これと同じになります。
女性は男性よりもコミュニケーション能力が高いと言われますが、彼女たちが論理よりも感情を優先する思考の生き物だからです。
■自分が上位だと優越感を持たない
人間、どうしても相手より自分が優れていると思いたがります。
でも、同時に見下されることを極端に嫌うんです。
誰かに何かを教えたり、意見するときに「相手が下で自分が上」という意識が働きます。
実際はそんなことはなく、ただその事柄については自分の方が相手より詳しいというだけ。
相手に自分の意見を上手に伝えるためには、伝え方、教え方を知ることが大切です。
偉ぶっていても何も手に入りません。これは仕事・私生活問わず適用されます。
偉そうに雄弁と語る上司や先輩に、好感を持てる人は少ないでしょう。
実力があろうとなかろうと、相手に好印象を与えたければ謙虚で誠意的な対応を心がけてください。
その方が、偉ぶるよりもずっと尊敬や憧れを集められます。
■話内容から、相手の好みや趣味を予測する
相手との会話を盛り上げるためには、可能な限り相手の趣味や性格を予測する必要があります。
興味のない話を延々と繰り返しても、相手からの好感度は一切上がりません。
就職活動の面接対策などでよく言われる服装や髪型などの、外見的特徴から相手のことを推測して探ってみるのも1つの手です。
あるいはダイレクトに趣味はなんですか?と質問してみるのもいいでしょう。
ただ、その聞き出した内容に対して、話を合わせていかなければならないので、できれば事前に調べておくことをおすすめします。
コミュニケーションに慣れないうちは、土壇場でテンパるでしょうから。
最後余談になります。
今回「聴く」と「聞く」をあえて分けて表現していますが、これは同じ「きく」でも意味が異なるからです。
「聞く」の意味は、基本的に意識せずとも耳に入ってきている音を指します。
「聴く」は意識して耳を傾けてきくこと行為です。だから傾聴力は傾ける・聴く・力と書きます。
これを理解して相手の意見や言葉をしっかりと「聴く」ことができれば、あなたのコミュニケーション能力は確実に改善されると思いますよ。
是非試してみてください。
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